性病と聞くと何を思い浮かべるでしょうか?クラミジアや梅毒などはパッと思い浮かべることのできる性病かもしれません。しかし、実際性病と言われている病気は多数あり、かつ性交渉以外でも発症する病気がほとんどです。性病の種類を知って、いざという時に備えましょう。

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梅毒はペニシリンで治療できる時代

心配する男性

性病は古くから人々にとって脅威でした。
わが国でも遊郭などの花柳界で流行していたことから花柳病と呼ばれていました。
その中でも特に有名だったのが梅毒です。梅毒は梅毒スピロヘータと呼ばれる細菌に感染することが原因で発症します。
発症すると全身にバラ疹と呼ばれる発疹が出ます。
多くの人はこの症状が出た段階で病院に行き治療を受けます。

放置した場合、一旦症状は治まりますが、数年~十数年後には神経症や身体の欠損という恐ろしい症状が発生します。
感染を予防する方法はコンドームの使用や不特定多数の相手との性的関係を持たないなどです。
ただし、他の性病よりも皮膚などへの感染リスクが高いので、コンドームの利用も他の性病ほど有効な予防方法ではありません。
江戸時代では梅毒のことを瘡毒と呼んでいました。当時は不治の病で、感染すればいずれは死に至る病でした。

このように性病の中でも特に恐ろしい病気の梅毒でしたが、近代に入って治療方法が見つかってきます。
ヒ素系の薬剤であるサルバルサンや水銀が使用されました。
また梅毒を引き起こす細菌は高温に弱いということが分かると、患者にマラリアを感染させマラリアによる高熱で梅毒の病原体を退治する治療法がとられたこともあります。
これらの治療方法は患者にとっても辛いものでした。
そういった中で登場したのがペニシリンです。ペニシリンは細菌が原因となる病気に対して使用されました。特に梅毒に対しては非常に有効な薬です。

後に多くの耐性菌が出現し、多くの病気でペニシリンが使われなくなった後も、梅毒の治療では主力として利用されています。
また、アンピシリン(ビクシリン)やアモキシシリン(ノバモックス、サワシリン)など、青カビから抽出されたペニシリンをもとに合成、半合成された薬もあります。
これらのお薬も現在では有力です。ペニシリンの欠点を補いより使いやすい薬として利用されています。
これらペニシリン系のお薬を使用することでかつてよりも遥かに治療しやすい時代になりました。

梅毒の治療方法

梅毒の治療にはペニシリンやその系統のお薬が極めて有効です。
現在、利用されているペニシリン系のお薬としては、アンピシリンやアモキシシリンがあります。
アンピシリンはビクシリン、アモキシシリンはサワシリンやノバモックスという商品名でそれぞれ呼ばれることもあります。
これらのお薬はペニシリンを元に胃酸に耐える構造にしたり、副作用や保存面での安定性など様々な要求に応えたものです。

なお、ペニシリン系の薬剤に対してアレルギー反応を示す人もいます。
この場合、ペニシリン系の薬剤は使えませんので、テトラサイクリン系やマクロライド系の薬剤を用いて対処することになります。
日本ではペニシリン系のお薬は内服薬として使用することになっています。

服用期間は2週間から3カ月程度ですが、梅毒の進行程度によって服用期間が異なります。
基本的に感染からの期間が短いほど、内服薬の服用期間も短いです。
海外では、ペニシリン剤を筋肉注射する場合もありますが、わが国ではペニシリンの筋肉注射は認められておりません。

日本では、内服薬を長期にわたって服用することで治療します。
梅毒感染から最初の1年以内に治療を開始すると、ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応が出ることがあります。
これは梅毒スピロヘータが死滅する際に生じる現象で、体温が38度台まで上昇する現象です。

この現象はペニシリン投与から24時間以内には収まります。
なお、梅毒は一度治療が完了すれば、二度と感染しないものではありません。何度でも再感染します。
そのため、治療後はきっちりとコンドームを使用したり不特定多数の相手との性行為を避けるなどして、自分で梅毒感染の予防をする必要があります。

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